オープン直前まで旧職場で働いたほうがよい?

「新しくオープンするお店が完成したら、期間を空けずに運営をスタートするつもり。開業直前ギリギリまで働いておこう。」という開業者さんは多く存在しますが、この考え方はとても危険です。
実は、開業直前の期間中には、やるべき事が山積なのです。

開業直前の期間に、しなければならないことって何でしょう?

(例1)工事中に、お店に置く家電や家具等の買物をする。工事完了後に一気に設置をする。

お店が完成しても店内は空っぽの状態です。待合スペースがあるなら、ソファー、テーブル、マガジンラックなどを設置する必要があります。
レセプションカウンター(フロント)周りには、パソコン、BGM機器、クレジットカード端末、文具各種、レジなど。
バックヤードには、洗濯機、冷蔵庫、施術に必要な薬液や道具など。
こうした家具、備品、薬液商材、小物、装飾物、インテリア小物など、多岐にわたる物品を買付けし陳列しなければなりません。
買物には、多くの時間を必要としますし、これらの物品は工事中の店舗に搬入することができません。
工事中の店舗には届いた物を置いておくスペースなど無いのです。
大量となる品物はすべて店舗完成後、一気に現場に届くように配送スケジュールをコントロールする必要があるのです。
「店舗完成」はあくまでも「壁、床、天井が用意されただけ」の話であり、中身は空っぽです。とてもオープンできる状態ではありません。
工事と同時進行で、これらの買付はすべて開業者自身が行わなければなりません。
店舗工事会社に依頼したら、全てを用意してもらえるわけではないのです。

(例2)商材や薬剤仕入れの商談、技術講習

買付物品以外にも、商材や薬剤の仕入れの打合せもしなければなりません。
あるいは新商品や今後新たに導入する機材があるなら施術講習に通ったりする時間も必要です。
お店の広さや取り扱う商品に応じて、仕入れるべき商材や薬剤、施術道具の他、ワゴン、タオル等の備品類を購入も対象となります。
これらの多くの物品を吟味する時間も意外とかかるものですし、初期予算に応じて商材や薬液の仕入れ量を増減させたりするなど、神経・労力・時間を要するのです。

オープン目標の日直前まで旧店舗で働くというのは論外

このように、開業直前の期間にしなければならないことは多々あります。
過去の多くの開業事例から考えると、オープン目標の日直前まで旧店舗で働くというのは論外です。
ぬかりなく、すべて準備万端にするためにはオープンから逆算して1ヶ月半前の退職というタイミングが安全です。


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