bh 飯島由敬・著書ご紹介–
経理事務はわからないので、開業初年度からプロにお任せ?
お店のOPENが無事にできたら喜びも束の間で、早速現実的な運営の日々に追われることに。その中で、開業者が初めての経験として直面する経理事務があります。
経理事務はわからないから、開業後は早速、プロ(会計士または税理士)に一切合財を顧問契約して任せたほうがよいと思っている開業者さんも多いでしょう。私は、最初からすべての経理事務をお任せするということは、おすすめしていません。
よく会社設立して数年経営経験を持つ社長さんでも、「俺は経理のことは何もわからん。すべて経理の社員とプロさんに任せているから」という言葉を聞くことがありますが、これダメでしょう…
いくらなんでも、自分の会社(店)なのだから、最低限の入出金の状態を大枠でも理解していなければいけません。最初からプロに任せっぱなしにしてしまうと、こうなりかねません。
開業初年度はすべてプロに任せて代行してもらうのではなく「プロに最低限のことを学び」ながら、あくまでも「自分で経理事務をこなす」。そして、「今後、経理事務を自分で出来るように仕込んでもらう為の指導を頼む」のがよいと思います。
とにかく開業初年度1年間、いわゆるワンクール分の入出金管理を通して「なんとなく」でも良いから、経理という仕事を把握しましょう。その「なんとなく」を理解した上で、「2年目以降はプロに頼む」あるいは「自分でこなしてゆく」のかを、1年後にあらためて決めれば良いのです。
特に開業初年度というのは経理事務全般で非常に重要な1年となります。
まずは開業後初めての確定申告。その際、開業時に設備投資した店舗工事や機器類などの物品の数々を「資産計上」しなければなりません。
この「資産計上」というのは、最初の確定申告時だけの超大事なプロセスで、適当に処理すると先々10年にわたる節税を無駄にしかねないほど重要。
なにぶん運営1年生というすべてが初体験の年、日々の経理、確定申告、資産計上…とにかく大変ですが、開業初年度は、すべての経理事務仕事をプロに完全代行契約するのではなく、2年目以降に自力でこなせるようになるため、部分的に1年間限定で依頼することがおすすめです。
1. 経理全般のやり方を指導してもらう。
2.「確定申告」のやり方を教えてもらう、あるいは初回だけ代行してもらう。
3.「資産計上」だけは10年間の節税も視野に入れしっかりやってもらう。
そして2年目以降は自分でやるか?これは1年後に再び考えて決める!
「経理というものの全体感を把握しながらもプロに全般依頼する」もしくは「部分的に依頼する」のどちらかを選択しましょう。
何事も、「自分で把握の上」で頼むのと、「さっぱりわからないまま頼む」のは次元が異なりますよね。
経理事務について開業する前から事前にビッチリと勉強する必要はありませんが、経営者としては開業後に運営しながら経理事務を学んでいく必要はあると思います。
ヘアサロン向けオンライン講座
業種は異なってもお店づくりの基本は同じです。この講座は、美容室理容室開業向けに制作されていますが、他業種の方にも十分に役立つノウハウを解説しています。Udemyでは頻繁に割引販売されるのでお安いときにご検討ください。