bh 飯島由敬・著書ご紹介–
店舗デザイン設計の依頼は料理のオーダーと同じようにせよ!
「今日の晩御飯は何が食べたい?」と聞かれた際に、「お肉が食べたい」と漠然と答えた場合、必ずしも自分が食べたかった料理が出てくるとは限らないですよね。
ステーキみたいなガッツリがよかったんだけど、生姜焼きか…牛肉ではなく豚肉…ニンニクとかではなくショウガ…まぁ、おいしいからいいけど…
一体何の話?と言われそうですが、これ、店舗デザイン設計の際、開業者が欲する世界観の伝え方と非常に似ているのです。
「木に囲まれた雰囲気で」「金属が好き」「レンガが好き」「リゾートが好き」「古民家も好き」 etc…
自分の欲しい世界観をプロであるデザイン設計者に複数伝えれば、きっとキャッチしてくれる・・・と思い込むのでしょう。
ところが、実際の店舗完成を見ると「あれ?なんかイメージが違うんだけど・・・」ということで最後には開業者がご機嫌ナナメに。
プロのデザイナーや設計者(料理人)といえども、明確なオーダーを貰わないとどんなに腕を振るっても、満足させることなどできるわけがありません。
例えば料理なら、「鶏肉のちょっと辛めのグリルが食べたい。ガーリックはNG。ブラックペッパー味で。どちらかといえばもも肉より胸肉の方が好き。香草類は大好き。 etc…」
たったこれだけ掘り下げるだけで、料理すべきメニューの方向性が見えてくるはず。
店舗設計も、同じことがおこります。
「木に囲まれた雰囲気にして欲しい」これだけだと解釈によっては…
森の中心にいるような世界観を作られるかもしれない
ログハウスのような世界観かもしれない
檜風呂のような世界観かもしれない
腕の良い店舗デザイン設計者に頼めば、きっと素晴らしい店を作ってもらえる?いやいや、きちんと開業者が正しくオーダー(発注)出来るかどうか方がずっと重要です。
要は「何が欲しいのか?」を伝えること
料理なら「何が食べたいのか?」を伝えること
「木の世界観が好き・・・」
これは、『子供が「今日は何を食べたい?」と聞かれ、「お肉!」』というのと同じぐらい漠然とした注文です。
自分が欲しいお店のイメージですが、英国調のアンティークな雰囲気の世界観にしたいのです。そう、ハリーポッターの映画に出てくる図書室みたいなイメージが近いです。これってたくさんの木に囲まれた感じですよね?伝統的な佇まいを感じられるという意味では、ちょっと風化した木をふんだんに使ってもらうことが理想です。照明もやや薄暗い方が好きです。音楽はクラシックが流れている様な雰囲気で。
最初の段階でこのように伝えれば、その後は、まるっきり的外れな提案はないはずです。
プロの店舗デザイン設計者(料理人)の腕だけに頼るのではなく、自分の欲しいモノを、出来る限り細かく、超わがままに、とにかく伝え切ることこそ理想を手に入れるカギになります。
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