bh 飯島由敬・著書ご紹介–
小規模美容室、理容室にボイラーは絶対に必須なのか?
多くの美容師さん、理容師さんと出会いますが、ほぼすべての方はヘアサロンを開業する際、店舗にはボイラーを設置することが必須条件だと思っているようです。
しかし、出店の規模、物件の設備状況によってはこのボイラー、必要ない場合が多いのです。
そもそも「ボイラー」ってなんでしょう?
簡単に言えば、大きな冷蔵庫ぐらいの大きさの電気ポット!
その巨大なポットに水が常に給水されて沸かされ、保温状態で貯水。
施術でお湯が減る度に再び水が足され、再び沸かされ、再び保温状態に。
このように一定量のお湯が貯められているゆえに、シャンプー施術でお湯を使っても一定の水圧で供給される。
この仕組み上、水圧が落ちることがない。
という美容師さん、理容師さんが最も懸念する水圧問題を回避し安心を得られるというメリットがあるものです。
しかし、ボイラーは高額なもの。モノにもよるが定価で100万円前後。
実は、このボイラーを導入しなくともシャンプー2~3台までの小規模店舗なら「瞬間湯沸器」で十分な機能を果たしてくれることもあるのです。
ボイラーを使わずに、瞬間湯沸器で済むようなら、結果的には店舗工事に費やす費用は推定60~70万円の節約になります。
瞬間湯沸器で済むか、それともボイラーを導入する必要があるのか。
この見極めポイントは、物件次第。
カギを握るのは、物件の区画内に引きこまれている「給水管の太さ」
この管が細すぎると、瞬間湯沸器では心もとない。
肝心な給水自体に水圧が出ないという環境を変えることは出来ないのです。
この場合は、おのずとボイラーの導入を検討しなければなりません。
一方、給水管が太めであれば、給水自体の水圧がキープされるため、瞬間湯沸器でも問題ないことが多いのです。
物件の給水管の太さが、ボイラーか湯沸器の選択肢を決めます。
そのため、選ぶ物件次第で、70万円の出費を多くするか、節約できるかを左右するということに繋がるのです。