ブルース・リー独立開業への道

明日、7/19は私が代表を務める「有限会社ビーエイチ」の創業記念日です。
有難いことに、創業から丸21年となり、22周年に入ります。
それはそれとして、明後日7/20は、私の人生を変えたブルース・リーが亡くなった日です。
そこで今回は、ちょこっとマニアックな話を通して開業のマインドセットとしてアドバイスさせていただきます。

私は小規模な独立開業、出店を安全に導き、その後最低でも10年の健全運営をしていただく事を使命としてbhを運営していますが、プライベートではもう一つの顔があります。
それは有名な俳優さん、芸能人が習っているブルース・リーが創始した武術「ジークンドー」の正式なインストラクターでもあります。
日々、開業の相談、セミナー、プロデュース、コンサルティングの合間で、ジークンドーの表参道支部長として武術の先生をやっています。
今回は武術の習得プロセスを引用して開業のエッセンスをお話していきます。

武術習得で重要なプロセスがあります。

第一段階:レッスン
見る・聞く・知る→正しく学ぶ段階。

第二段階:プラクティス
実際にやってみる→ゆっくりと何度も反復しながら、レッスンで得た事を自分自身に擦り込んでいく段階。

第三段階:トレーニング
磨きをかける→正しく学び、反復し、自分のモノとした後、スピードアップ、パワーアップなど強化していく段階。

武術の場合、いきなり第二段階から入る人が多いのですが、これはあくまでも我流となり、間違えた動作が習慣化されてしまいます。するとこの間違えた動作(癖)を改善していく作業は、結果的に習得よりも倍の時間を要してしまうという性質があります。

実際に私は、10代は少林寺拳法、20代では実戦空手に打ち込み、それぞれ有段者となることが出来ましたが、空手を始めた時、少林寺拳法の癖が上達を邪魔しました。
そしてジークンドーを始めた時も、空手の癖が上達を邪魔したものです。

一度習得したものというのは、もちろん大切な技術であることは間違いありません。
しかし、新しいことを始める時にはその経験から得た“技術”というものが必ずしも役に立つとは限らないのです。

この論理は至って開業に取り組む開業者さんにも言える要素だと考えています。
従業員としての長年の経験から、開業、経営者という別次元の段階で、ぶち当たり、悩み、混乱していくものなのです。
技量が高く、人望も厚くても、独立開業や経営に関しては、前人未到の領域に踏み出すことになるということを肝に命じるべきです。
自分の思い込み、想像だけで開業の道を進むと、最悪は破産、借金苦への道となります。
残念ながら開業をキッカケにその最悪の道を辿った人のほうが、開業後に健全な運営をしている人より遥かに多いのです。

武術習得のプロセスを例にしましたが、やはりまずは、正しい方法を「聞く」「知る」ことが重要です。

一歩間違えたら死んでしまうようなバンジージャンプ(まぁ、死にはしないか、笑)でも、スカイダイビング、山登りなどならわかりますね。
スカイダイビングなら必ず2~3時間のレクチャーを受けさせられると聞きます。
順番、方法、危険予測などなど、まずは正しい情報をしっかり収集することが失敗を回避できる唯一の手段だと思いませんか?

独立開業って、人生最大のチャレンジですよね?
一番最初にすべきことは、あらゆることを想定すること、準備しておくこと…まぁ、まずは知ること。
だから、物事をKnow How(ノウハウ)って言うんでしょ?
「方法(How)を知る(Know)」
この重要性を深く理解しておきましょう!

最後にブルース・リーの有名な言葉をご紹介します。
「心を空にせよ!カップの水を一旦捨てなさい。」
今まで得た知識を一旦捨てて、正しい情報を入れることの重要性を説いた言葉です。
過去の思い込みで満たされたあなた自身のカップの水を捨てないと、新しい水を注げないってことです。

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